今年の春から息子にリトミックを習わせはじめた。
私は子どもの頃から強めのインドア派だった。
シンプルに、体を動かすのが好きじゃない。休み時間にグラウンドに飛び出した記憶がほとんどない。
そんな私だが、小学校高学年の頃は陸上クラブに通っていた。
陸上クラブ、という名前ではあったけど、どちらかというと体の動かし方を学ぶ教室だった。ほとんどレクレーションみたいな活動だった覚えがある。
これは楽しかったし、いつも持久走でドベだった私が上位に入れるようになるくらいには身体能力も上がった。体の動かし方を知るだけで変わるものだ。
余談だが、当時は設立されたばかりの小さなクラブで、夏には先生の家でそうめん流しをするような、非常にアットホームな空気だった。
そのクラブはなんと20年以上経つ現在も続いているとのこと。どんどん大きくなったらしく複数の教室ができていた。
確かに、最近の方が需要のありそうなクラブではある。
息子は現在2歳。早生まれであることに加えて歩き出すのが遅かったので、他の子と比べて運動能力がやや低い。
小学生くらいになれば追いつくだろうと思っているので特に不安は感じていないが、息子本人が自分と他人を比べられるようになったときに「自分は運動が苦手なんだ」という気持ちが生まれてしまったら悲しい。
小さいうちに体の動かし方と楽しさを学べるといいな、ということで選択肢に挙がったのがリトミックだった。
あまりリトミックが何かわからないまま体験教室を申し込んだところ、これがなかなかおもしろかった。すぐに入会を決めた。
なんでも、音楽をベースに身体を動かし、感性や表現力を身につける教育方法らしい。
親同伴のため私も参加しているが、単純に教え方が興味深くて勉強になる。
ピアノの音が高くなったら立ち上がり、低くなったらしゃがむ。音が止まったら動きを止める。曲のテンポに合わせて歩く。
受け取った情報と自分の身体を、こんなふうに繋げていくんだなと感心する。
最近ではピアノを演奏するための前前前準備もスタートした。
曲に合わせて左から右にイラストを指さしていき、楽譜を読むときの目の動きを練習したり、指同士をくっつけて指先の感覚を養ったり…。
音符も遊びの中で数種類覚えており、驚いた。
音楽の基礎知識だけではなくて、やっていることは思ったより幅広い。
意外だったのは、集団で過ごすためのルールも学ぶことだ。きちんと挨拶をする、列を守る、順番に物をまわす、などなど。
なんとなく、吹奏楽や合唱みたいな形態でなければ音楽関連の習い事というのは個人プレーというイメージを持っていた。
とは言えここは2歳児クラスなので、じっとお話を聞くのが苦手な子や絶賛イヤイヤ期の子など、いろんな子どもたちが思うがままに過ごしており、秩序はほぼない。
先生たちも現段階ではルールを守らせるというよりも「こういうルールがあるよ」と教えている印象を受ける。
年に1回発表会をやるらしいが、2歳児クラスが一体どういう仕上がりになるのか非常に楽しみだ。
私の息子は夢中になると真顔になって黙り込むので、傍から見るとどう思っているのかが非常にわかりづらいのだが、教室で習った歌を口ずさんでいたり、教室までの道を通りかかると「リトミック行く!」と言い出したりと本人的には楽しいらしい。
それまであまり関心のなかったダンスにも興味を示すようになり、良い変化も感じた。
今のところは通わせてよかったな、と満足している。
いつまで通うかは特に決めていないが、とりあえず飽きるまではやってみようと思う。
おまけの話。
我が家にはばあばにプレゼントで買ってもらったカシオのミニキーボードがある。これはなかなかプレゼントとしてよかった。
悲しいことに私も夫も全くピアノを弾けないので何も演奏してやれないのだが、保育園の先生の真似をして2歳なりの弾き語りを披露してくれる。たまにメトロノームを流してひとりで踊っている。
小学校で使う鍵盤ハーモニカと同じような鍵盤の数でコンパクトなので、部屋が狭くても片づけられるし2歳にも扱いやすいらしい。おすすめ。
https://www.casio.com/jp/electronic-musical-instruments/product.SA-50/
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