情熱を以て殴れ

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【久石譲コンサート2018】「ワールド・ドリーム・オーケストラ」という夢のような時間

こんにちは。ちゃいこです。お久しぶりです。

様々なことをして生きていたらいつのまにか時間が経っていました。夏は終わりかけてるし、台風やら地震やらで日本列島は試されているし。あっという間ですね。

8/17の話を今更書き綴りたいと思います。

念願であった久石譲さんのワールド・ドリーム・コンサートに行ってきました。

 

憧れの「久石譲

以前のジブリコンサートの記事にも書いていたとおり、私はジブリが好きです。アニメーションもそうですが、サントラも大好きです。

曲を作っているのが久石譲というおじさんであることを知って以来、一生に一度は絶対コンサートに行きたい、生演奏を聴きたいという夢がありました。東京に引っ越してくる前も、「どこかで行けるチャンスあるかも」なんて淡い期待を抱いたのを覚えています。が、引っ越した後は特に何も調べずに呑気に生きていました。

そんなあるとき、偶然『久石譲 in 武道館 ~宮崎アニメと共に歩んだ25年間~』 の映像を目にする機会がありました。これは2008年武道館で開催された、オーケストラ・合唱団・マーチングバンド総勢1160名でジブリの名曲の数々を演奏したという最強にトチ狂った規模のコンサートだったのですが、画面越しでも伝わるその圧倒的な演奏に衝撃を受けました。

「いつか行ってみたいな」とかふんわりした夢を抱いている場合じゃなかった。次のコンサートは行く、絶対に行く。行かなければならない。

即座に「久石譲 東京 コンサート」でググってみたところ、なんとワールド・ドリーム・コンサートの一般販売が翌日から開始というタイミングでした。なんたる運命。これは「今年絶対にコンサートに行け」という神の思し召しです。

私はいつものように「メシ」グループに召集をかけました。

この「メシ」というのは、私とその友人たち(同居人、でってゅうさん、花本など過去の登場人物含む)で構成されたLINEグループです。もともとは大学時代に自分らが食べた美味しい食べ物の写真をアップロードして飯テロをかますためのグループでしたが、時の流れとともに内容は変遷し、今ではおもしろコンテンツ(サイトとかTweetとか)やイベントの共有、災害時の被害状況確認(?)を行う高尚なグループになっています。

このグループの会話で今までで一番白熱したのは「AIが創作活動を行うことの是非」について一時間以上議論したときですね。本当に余談なのですが、私はスピルバーグ監督の「A.I.」の影響で、AIサイドにいたく感情移入してしまうので、酒の席でAIについて語らせると「AIが可哀想だ!!」などと涙を流す特性があります。

話を戻しまして、そのメシグループにこの久石譲コンサートの件を共有したところ、でってゅうさんと花本の2名が釣れました。完全にいつメンです。必要なチケットは4枚。果たして確保できるのか。

翌日、ドキドキしながらパソコン前に構え、いつでもクリックできるようマウスの左クリックの準備までしていたのですが、結果は惨敗。東京会場(サントリーホール)の一般販売、競争率高すぎました。というか東京て本当にチケットとりにくいですよね。九州の比ではありません。

しかしそこで諦めるわけにはいきませんので他の会場を見ていると、そこである地名が目に付きます。

""群馬""

なるほど。群馬ね。群馬。

…同じ関東だし行けるんじゃない?

安易な気持ちで決定。群馬会場S席のチケットを見事ゲットすることができました。

その後、群馬に行くのにどれだけの時間を要するのかもよく調べずに当日を迎えることになります。

 

群馬遠い

いや、群馬遠い。普通に遠いわ。遠かったです。ケチって鈍行で行ったので尚の事。

私は割と電車での長距離移動は平気な方なのでなんとかなりましたが、同行者共は割としんどそうでした。それにしても、車窓から見える青空と緑のコントラストが美しかったです。夏空の眩しさ…。群馬は自然が豊かですね…。

実は今まで群馬は通過したことしかなかったので初群馬だったのですが、降りた前橋駅が思っていた規模より小さくてちょっとびっくりしました。あの駅前にある謎の廃ビル…?フロアに1店舗しか入っていない空虚なビルは一体なんなのでしょうか…???知っている人がいれば教えてほしいです。

今回は夕方からの公演だったので、その前に前橋市内にある「世界の名犬牧場」という犬ランドに立ち寄りました。ここは正真正銘の犬ランドで、犬をよしよししたりおやつをあげたりすることができます。駅からバスで30分くらいかかる山の中にあります。入場料650円が嬉しいですね。

www.meiken-bokujou.com

写真は人間のことを餌を持ってくる機械だとしか思っていない、最も現金だった犬・コーギーです。
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小型犬から大型犬までたくさんの種類の犬がいました。わんわんの楽園…。

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私は犬猫等の動物は好きなんですが、ど〜〜〜しても舐められるのが苦手で、おやつを買ってみたもののほとんど自分の手から渡さずに終了しました。手ペロペロしないでくれよ〜〜!!(ハムスターがちろちろ舐めてくるのは許せる)

存分に癒やされたあとは会場へ。今回の会場だったベイシア文化ホール、かなり立派な建物でした。

犬と遊ぶにあたり、だい………ぶラフな格好で出向いていたのですが、流石にみなさんワンピースやらブラウスやらかっちりめでちょっと後悔しましたね。そりゃそうですよね。オーケストラコンサートですからね。とは言えそこまで堅苦しい感じではなかったです。

 

久石譲&ワールド・ドリーム・オーケストラ2018

さて、本題のコンサートについてですが、プログラムはこちらです。 間違ってたらごめんなさいね。

[ Minima_Rhythm ]

 Links

 Encounter

 Single Track Music 1 ※世界初演

 DEAD for Strings, Perc., Harpe and Piano

  1. D.e.a.d

  2. The Abyss~深淵を覗く者は・・・・~

  3. 死の巡礼 

  4. 復活~愛の歌~

[ Melodies ]

 Dream More

 The Path of the Wind 2018(Oriental Wind 2018から変更)

 Kiki's Delivery Service

 Spirited Away Suite / 「千と千尋の神隠し組曲世界初演

アンコール

 Oriental Wind 2018 ※世界初演

 World Dreams

今回のツアーにはAプロとBプロの二種類のプログラムがありまして、当初群馬ではBプロが演奏される予定だったのですが、直前にAプロに変更されました。BプロはDEADの代わりにかぐや姫の曲を演奏するプログラムで、正直ちょっとしょんぼりしたのですが、全くしょんぼりする意味はありませんでした。Aプロも本当に本当に素晴らしかったです。

 

*[ Minima_Rhythm ]冒頭3曲

現代音楽チックな、不思議な印象の音楽でした。(音楽知識ほぼ皆無なので感想が下手くそで非常に申し訳ないです。)

和音を加えず全てユニゾンで進行するという構成で成り立っていて、これは最近久石さんが力を入れている作曲手法だそうです。事前にパンフレットでこのことを知った上で聴いていたのですが、とてもユニゾン進行で作られた曲だとは感じませんでした。

個人的なイメージとして、久石さんはストーリー性が強く万人受けするようなメロディックな音楽を作曲されているイメージでした。なので、こういう尖った・新しい手法を突き詰める姿勢は新鮮に感じましたし、「音楽家かっこいいなあ…」と感服します。

 

DEAD

本公演で一番びっくりした曲です。 この「DEAD」という単語はもちろん「死」を意味していますが、なんとD(レ)・E(ミ)・A(ラ)・D(レ)の4つの音だけで作られた曲なんです。ビビりません?どういう生き方していたらそういうこと思いつくのか?どの曲も全く違う印象を受ける曲で心底シビれました。ピアノを演奏する久石さんの姿が本当に神々しかった…。(久石さんは指揮をしながらちょいちょいピアノも演奏されます。曲の途中で指揮を振りつつスッ…とピアノに着席しだしたのを見て「はあ????」以外の感情が失せました。)

調べてみたら、DEAD自体は結構古い曲なんですね。ということは有名なんでしょうが、まるで新しい発見をしたときみたいに楽しめました。そして、そんな古い曲を生で聴く機会に巡り会えてとっても嬉しいです。古い曲ほどなかなか演奏されないですもんね。

 

[ Melodies ]冒頭3曲

怒涛のラインナップ。です。

ちなみに、Dream MoreはプレミアムモルツCMの素敵ソング、The Path of the Windはトトロの「風の通り道」、Kiki's Delivery Serviceは魔女の宅急便の「海の見える街」、です。

これは怒涛のラインナップと言わざるを…得ない!!!

もともと、風の通り道はプログラムに入っておらず、Oriental Windが演奏される予定でだったんですよね。個人的に今回の特大目玉商品はOriental Windだったのでイントロ聴いて一瞬焦ったものの、風の通り道のバイオリンアレンジが素晴らしすぎてそれどころではなくなりました。情緒豊かで切ない優しい演奏で、泣かずにはいられない演奏でした。楽器ってただの道具であるはずなのに、あれほど直接的に感情を伝えてくるから不思議です。

海の見える街も、小さいときから何度も何度も聴いてきた曲が目の前で演奏されていることが嬉しくて、本当に本当に夢みたいでした。

※Oriental wind →伊右衛門CMの曲です。CM箇所だけ聴くと和風な曲だな〜くらいの印象なのですが、フルで聴くと非常にドラマチックでノスタルジックな曲なので是非聴いてみてくださいね。

 

*Spirited Away Suite / 「千と千尋の神隠し組曲

今回のメインディッシュ、千と千尋の神隠しのサントラ組曲です。

千と千尋がでた当時私はまだ小学校の低学年だったのですが、初めて見たときの感動は今でも思い出せます。音楽の授業で「いつもなんどでも」の授業があったことなども相まって、子供の頃に見た映画として一番心に残っているのはこの作品かもしれません。

オリエンタルな独自の世界観を表した「竜の少年」「神さま達」といった華やかな曲ももちろん大好きなのですが(というか全部大好きなのですが)、私はオープニングとエンディングを飾る「あの夏へ」「帰る日」がとにかく好きでたまらなくて、その2曲を聴けただけでも本当に価値のある時間でした。向こうの世界での賑やかな生活が夢だったかのような儚いメロディーと、それを全感情込めて演奏される久石さんの姿に胸が苦しくなりました。

すべての曲の演奏が終わったときには映画をもう一度見直したような満足感で満たされました。来年音源販売あるといいな…!

 

終わりに

というわけで、今回のコンサートは(も)大満足の一言です。こういうサントラ系コンサートは、音楽そのものへの感動と一緒に作品への感動をもう一度味わえてしまうからやめられねえ。もちろん、ジブリシリーズ以外の久石さんの音楽もとても素晴らしかったですし、これまで知らなかった新たな一面を知ることができて嬉しかったです。

おまけ。今回の物販にて前回のコンサート音源(ラピュタ/アジアン・シンフォニー)のCDもバーンと購入したんですが、これもまた良かった…家で聴いて悶絶しました。購入の機会に巡り会えた方はその場で購入してしまうことをおすすめします。

www.joehisaishi.com

 

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